シンクロトロン光装置の概要

SAGA-LSはシンクロトロン光を用いた産業利用・各種研究を目的とした施設です。

シンクロトロン光とは、光速近くまで加速された荷電粒子がその進行方向を曲げられる際に発生する光のことで、当研究センタ‐では電子を1.4GeV (14 億電子ボルト) まで加速し発生する光を利用します。

粒子を加速する装置を加速器と言いますが、シンクロトロン光を発生するための加速器を「光源装置」と呼ぶことにします。光源装置により発生したシンクロトロン光は「ビームライン」と呼ぶ実験装置に導かれ、分析・解析等の実験を行います。

SAGA-LSの光源装置は国内外の他の装置と比較して中規模の装置構成となっています。中規模ながらも発生するシンクロトロン光の輝度が高いことが特徴のひとつです。国内には、大型のシンクロトロン光施設としては SPring-8 などがあります。

また、ビームラインは、それぞれの用途に応じて、20本設置可能で、その内、佐賀県では産業利用のための共同利用実験装置として、半導体の開発に必要な薄膜形成・ナノ加工などのモノづくりを行うビームライン、物質表面の評価・分析等を行うビームライン、物質内部の構造解析等を行うビームラインなど、計6本のビームラインを設置しています。また、佐賀大学と九州大学及び住友電気工業株式会社がビームラインを設置しています。

電子リニアック、電子蓄積リング、ビームライン平面図

 

 光源概要(電子リニアック、電子蓄積リング)
 県有ビームライン概要

当センター光源装置から発生するシンクロトロン光のスペクトル図

 

 

 

実験ホール全景

実験ホール全景