BL11 装置概要

XAFS測定装置

XAFS測定用の装置類は、第2実験ハッチ内の実験定盤上に配置されています。測定装置は検出器類、各種ステージ類、実験定盤、スリットなどからなります。実験定盤から光軸までの高さは360 mmです。

 


         実験定盤上のXAFS測定システム

 

検出器
● イオンチャンバー
● ライトル検出器
● シリコンドリフト検出器
● 転換電子収量検出器(他のBLと共用)
●低エネルギーX線XAFS測定用チャンバー
●19素子Ge-SSD
(詳細は各検出器の項目を参照してください)

 

周辺装置

●クライオスタット(15 K 〜 室温のXAFS測定)

●高温炉(室温〜1073 KのXAFS測定)

 

ステージ類
θステージ(X-Zステージ付)
<分解能> 
θステージ(自動):0.0025°
Xステージ(自動):1 μm(±75 mm)
Zステージ(自動):0.1 μm(±50 mm)

 

実験定盤
定盤サイズ:1.2 m(L) × 1 m(W)

 

スリット(X-Zステージ付)

スリット(手動):ストローク:±10 mm

<分解能>
Xステージ(自動):1 μm(±25 mm)
Zステージ(自動):0.1 μm(±10 mm)

 

計測機器類

NIMビン電源、高圧電源、電流アンプ、フィルター、VFコンバータ、4 chカウンタ、スペクトロスコピアンプ、SCA、MCA他

 

透過法XAFS計測システム

透過法XAFS測定は、標準的な測定手法であり、2台のイオンチェンバーを用 いて行います。利用可能な光子エネルギー範囲は、3.5 keV 〜 23 keVです。測定する光子エネルギーによって、以下に挙げる中から最適な長さのイオンチェンバーとガスの種類を選択します。

 
ガスフロー型イオンチェンバー
ガス:ヘリウム、窒素、アルゴン及びそれらの混合ガス

長さ/台数: 3.5 cm/2、17 cm/2、31 cm/2

最大負荷電圧:2,000 V

 

図1 Cu foilのCu K端 透過法XAFSスペクトル 

Cu foilのCu K-edge透過法XAFSスペクトル 測定温度:室温


 

蛍光法XAFS用ライトル検出器(他BLと共用)
ライトル検出器は、蛍光法XAFS測定で使用します。この検出器は、広い検出面を持ったイオンチャンバーです。転換電子収量用アタッチメントの利用もできます。
 
使用エネルギー範囲
3.5 keV 〜 23 keV
試料
希薄試料:濃度 > 0.1 wt.%
薄膜:膜厚 > 100 nm

 

写真2  ライトル検出器の概観
               ライトル検出器の概観
                   転換電子収量用アタッチメント       

 

蛍光法XAFS用シリコンドリフト検出器(SDD)、19素子Ge-SSD検出器(19SSD)
シリコンドリフト検出器はエネルギー分解能を持つX線検出器で、希薄試料や薄 膜試料に対する蛍光法XAFS用に使用されます。これらの試料においては、散乱X線などのバックグラウンドが高く、目的元素からの蛍光X線だけを分離して 測定するため、高いエネルギー分解能を持った検出器が必要となります。
 
  SDD  19SSD
検出器素子サイズ
50 mm2 × 2 mmt
100 mm2 × 10 mmt × 19素子
使用エネルギー範囲
3.5 keV 〜 23 keV
試料
希薄試料:濃度 > 100 ppm
薄膜:膜厚 > 10 nm

 

写真3  シリコンドリフト検出器の概観
           
シリコンドリフト検出器の概観                  19素子Ge-SSDの概観


 

転換電子収量(CEY)検出器(他BLと共用)
転換電子収量(Conversion electron yield、 CEY)検出器は、主に目的元素の濃度が高い薄膜試料のXAFS測定に用いられます。CEY法は蛍光法に比べ、検出効率が高いという利点を持っています。
 
試料台サイズ
直径:50 mm
使用エネルギー範囲
3.5 keV 〜 23 keV
試料
バルク試料:濃度 > 10 wt.%
薄膜:膜厚 > 0.5 nm
 
写真4  CEY検出器の概観 

                 CEY検出器の概観

 

 

低エネルギーX線利用XAFS計測システム

測定試料をHeガス雰囲気下に置くことで、2.1 keVから4keV程度の低エネルギーX線を利用したXAFS測定が可能です。測定手法に転換電子収量(CEY)法、蛍光X線収量法を利用することが可能です。

 

   

低エネルギーX線利用 XAFS計測システムの外観          転換電子収量法、蛍光収量法(同時測定)で

                                       測定したS K-edge XANESスペクトル

                                       (試料:チオ硫酸ナトリウム,Na2S2O3)


低温XAFS測定用クライオスタット

試料温度を15Kから室温の間で変化させてXAFSスペクトルの測定を行うことが可能です。測定手法に、透過法、蛍光X線収量法を利用することが可能です。

温度範囲 15 K 〜 室温
試料形態 粉末(ペレット)、フォイル等
試料サイズ ペレット:Φ10 mm、フォイル 10 × 15 mm2程度まで

 

  

          クライオスタットの外観             低温(15 K)と室温(298 K)で測定したCu K-edge

                                    EXAFSスペクトルの比較(試料:Cuフォイル)

 

 

高温XAFS測定用高温炉

試料温度、室温から1073 Kの間で変化させて、XAFSスペクトルの測定を行うことが可能です。測定手法に透過法を利用することが可能です。測定手法に透過法を利用することが可能です。

 

  

         高温装置の外観                   室温(R.T.)から800 ℃(1073 K)で測定した

                                     Ba L-edge XANESスペクトル(試料:BaTiO3

 

X線小角散乱装置

X線小角散乱は散乱角の小さな構造情報を得る手法です。微粒子や液晶、合金の内部構造といった数十 〜 数百 nmでの規則組織構造の分析(大きさ、形状など)に用います。


実験配置

●試料形態により透過型、反射型どちらでも可能です。
●板状試料だけでなく、キャピラリーなどの細管を用いることもできます。
●最大カメラ長は透過型で2 m、反射型で1.5 m程度です。
●3、5、8 mm径の3種類のビームストッパーを用意しています。


                  

 

 

 

 

 

 

 

                      X線小角散乱装置の配置図(透過型)

 

 

   

       キャピラリーホルダー                  IPリーダー(BAS-2500)

 

 

概要
●イメージインテンシファイア付CCDカメラ(解像度0.13 × 0.13 mm2/pixel、階調10 bit)、イメージングプレート(解像度0.05 × 0.05 mm2/pixel、階調16 bit)、RAXIS 犬PILATUS 100Kを備えています。
●第1スリットでビームを整形し、第2スリットで寄生散乱を除去します。
●外径2 mm程度のキャピラリーホルダーを備えていますので、液体も測れます。
●ターゲット材料からの純粋な散乱像を得るため、バックグラウンド測定用の試料もご用意ください。
●広角X線散乱像も得ることができます。
●イメージングプレートリーダー、画像処理ソフト(Multi Gauge、Fit2d)を備えています。画像データはデータサイズが大きいので、メモリースティックなどの大容量媒体をご用意ください。
●特殊な持ち込み品がある場合は事前にご相談ください。
 

              RAXIS 検                           PILATUS 100K

 

 
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